令和7年度第4回研修 「画像意匠の最前線」実施報告

研修委員長 増田 綾香

[はじめに]

 デジタル技術の進展に伴い、画像意匠は、企業のブランド戦略・製品差別化等における重要な保護手段として重要性が高まっています。令和元年の意匠法改正後は、出願件数の増加が顕著に見られるものの、保護対象の判断、権利取得の方針、意匠に係る物品の説明欄の記載方法など、実務上難しい場面も少なくありません。今回の研修では、安立卓司先生を講師にお迎えし、登録事例、審査における考え方、実務への応用ポイント等についてご講義いただきました。

[講義の内容]

 本研修では、画像意匠を中心に以下の内容に関して解説が行われました。

・画像意匠の法的定義と基本的な考え方:意匠法第2条第1項に関する説明、画像意匠の要件等に関して、具体例を挙げながら説明が行われました。

・仮想空間(VR・AR・MR)の画像意匠:仮想空間上に表示される画像の取り扱いについて、実際の登録例を示しながら説明が行われました。

・出願手続および願書記載上の留意点:意匠法第6条および第24条を踏まえた記載方法、拒絶理由等を踏まえた注意事項が説明されました。

・一意匠一出願:機能的・形状的な一体性が認められる場合、変化する画像や部分意匠、組物の意匠として成立するための要件について、登録例・拒絶例を交えて説明が行われました。

・創作非容易性(意匠法3条2項):容易創作の論理構成、反論ポイント等について説明が行われました。

[所感]

 操作画像・表示画像の区別や、「機器」の解釈に関する考え方は、従来の感覚的な理解では不十分であり、審査基準や登録実例を踏まえた整理が重要であることを感じました。特に、「意匠に係る物品(画像の用途)」や「意匠に係る物品の説明」の記載について、具体的な拒絶例・登録例を通じて理解を深めることができ、より戦略的な意匠実務を学ぶことができた研修になったように思われます。

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