令和5年度第3回研修 「令和元年特許法等改正後の損害論」報告

研修委員 林 司

[はじめに]

 令和元年改正特許法等が施行されて3年が過ぎました。同改正法では、損害賠償額算定方法の見直しが行われており、その改正法を適用して損害額を算定する判例も見受けられるようになってきています。改正特許法等が施行されて3年が過ぎ、損害額に関する判例も出てきておりますので、今回は、弁護士法人クレオ国際法律特許事務所所長の弁護士・弁理士 西脇怜史先生を講師にお迎えして、「令和元年特許法等改正後の損害論」と題する研修会を開催しました。西脇先生は、180ページ以上に亘る資料を用いて、損害額の算定に関する条文・判例等の基本的な内容を整理するとともに、推定覆滅事由に関する最近の判例についてご講義頂きました。

[講義の内容]

 今回の講義では、始めに、特許法102条の改正前後の流れをご説明いただき、102条の改正の解説、論点(揉めているところ)、具体的な事例についてお話しを頂きました。続いて、102条2項における損害額と推定覆滅事由の関係、102条2項と3項の重畳適用、3項の実施料率の定め方、102条3項の実施料率の定め方等について、判例を紹介しながら詳しくご説明頂きました。更に、商標、意匠、不競法における判例に関しても、推定覆滅が認められたものと、否定されたものについてご説明いただきました。

[所感]

 弁理士の中には、特許権侵害訴訟事件に携わる先生や、また、直接携わらなくても、侵害訴訟に関する相談や侵害訴訟を提起した場合の損害賠償額等に関する相談を受ける先生もいらっしゃいますが、今回の研修では、最近の裁判における損害額の算定や覆滅事由に関しての考え方や傾向を知ることができ、今後の業務に活かしてもらえるように思います。
 西脇先生には、非常に多くの判例を判り易くご説明いただきました。改めて感謝を申し上げます。

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